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花粉皮膚炎

花粉による代表的なアレルギー症状と言えば、くしゃみ、鼻水、目のかゆみなど、いわゆる「花粉症」の症状ですが、目の周りや頬、首まわりなどの露出部位がかゆくなったり、赤くなってガサガサに荒れたりといった症状をも引き起こします。これが『花粉皮膚炎』です。

スギ花粉の時期によく見られますが、ヒノキやブタクサなど他の花粉にも反応している例もありますので、問診やアレルギーの血液検査で原因抗原を調べていきます。

花粉皮膚炎の治療は、抗アレルギー薬などの内服薬や、保湿剤によるスキンケアや外用薬が有効です。花粉は一定期間飛散しますので、症状がおさまってからも、肌のバリア機能を保つためにしっかりと保湿を行うことが大切です。

また予防として、マスクなどで花粉が皮膚に触れないようにしたり、肌に直接触れる衣服や、シーツなどは家の中で干すことも大切です。花粉の飛散する時期は、帰宅後に顔を洗い、顔に付着した花粉を落とすことも予防の一つですが、石けんを使ってゴシゴシこすると肌のバリア機能を壊してしまいますので、やさしく洗い流しましょう。

花粉皮膚炎は毎年繰り返す疾患ですが、症状が現れる時期を推測しやすい疾患とも言えます。症状が現れる前から抗アレルギー薬の服用をはじめ、適切なスキンケアを行えば症状を軽減できるので、前もって準備しておくと良いでしょう。

またスギとダニによるアレルギー症状には舌下免疫療法も有効です。抗原を毎日ごく少量ずつ摂取して、少しずつ慣らすことで体の免疫反応を起こしづらくする治療です。3年〜4年の継続が望ましく、約8割の方に効果があり、約3割の方は薬がいらなくなるといわれています。アトピー性皮膚炎でスギ花粉やダニが悪化要因の方、花粉症の症状を少しでも緩和したい方、薬を減らしたい方、薬の眠気を避けたい方等には良い選択肢と考えています。なお妊娠中に治療を開始することはできませんが、舌下免疫療法中に妊娠した場合は治療を継続できます。

 

 

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